最近、嫁の紀香とのセックスが、マンネリ気味だと思うようになっていた。結婚してまだ2年だが、大学生の頃からの付き合いなのでもう9年一緒にいることになる。俺は30歳、紀香は28歳で、まだ子供はいない。
 マンネリになっているのは、俺のせいだと思う。途中で柔らかくなってしまうことがあり、中途半端でセックスが終わることも多い。紀香は、夫のひいき目なしでもイイ女だと思う。いわゆる美人系の整った顔立ちで、手足も長く、胸もかなり大きい。
 いまだに紀香の裸を見ると、強い興奮を感じる。ただ、セックスに関しては、紀香はとても淡泊だ。そんなに気持ち良くないのかな? と思うようなリアクションで、羞恥心が強すぎるような感じがある。今日も、風呂上がりの紀香の身体を見て興奮してしまい、いつものように彼女を抱こうとした。


 キスをして舌を絡ませると、紀香も俺に抱きつきながら舌を絡ませてくる。紀香は、セックスに淡泊に思えるが、セックスは断らない。キスをしながらパジャマを脱がせていくと、美しい身体があらわになる。Fカップの胸はとても柔らかくて重量感もあるが、それほど垂れている感じはない。張りのある、みずみずしい胸だ。
 乳首にむしゃぶりつくように吸い付き、舌を絡ませていくと、
「んっ、うぅ、気持ちいいよ」
 と、悩ましい声をあげる。そして、俺の股間をまさぐり始めた。細くしなやかな指が、パジャマごと俺のものをしごき始めると、その刺激だけで射精感が大きく膨らんでいく。そのまま夢中で乳首を責め続けた。紀香の小ぶりの乳首は、すっかりと固くなっている。
「んっ、あっ、あっ、うぅっ」
 気持ちよさそうな声、俺の興奮も高まっていく。そして、紀香のクリトリスを指で責めると、
「あっ、あっ、アンッ、気持ちいいっ」
 と、声を大きくしていく。紀香の膣周りは、それほど濡れていない。昔からなかなか濡れない体質だ。もっと感じさせようと、指でクリトリスを触り続ける。強く指で押さえるように、こすりあげるように責めると、徐々に膣周りが潤っていく。
「代わるね」
 紀香は、絶妙なタイミングで声をかけてくる。そして、紀香にパジャマを脱がされながら仰向けに寝転がると、彼女のフェラチオが始まった。丁寧に、舌でカリ首を舐めあげてくる。もう、10年近くセックスをしているので、俺の気持ちいい箇所は把握してくれている。
 あっという間に射精感が限界まで高まり、このまま射精してしまいそうな状況になる。俺は、早漏気味な自分が恥ずかしくなりながらも、コンドームを装着して紀香に覆い被さった。

「あぁ、固い、凄く固いよ。気持ちいい」
 紀香は、気持ちよさそうな声をあげる。でも、乳首やクリトリスを責めているときとさほど変わらない声だ。俺は、もっと感じさせようと腰を動かし始める。
「んっ、あっ、アンッ、あっ、気持ちいい」
 紀香は、気持ちよさそうにあえぐ。でも、その声はかなり控えめだ。マンションなので隣近所を気にしているのかもしれないが、ラブホテルでセックスしたときもこんな感じだ。
「固くなってきたよ。気持ちいい? もっと感じて」
 紀香は、そう言って俺の乳首を舐めてくれる。強すぎる快感に、うめき声をあげてしまった。そして、さらに高まった快感に射精感が膨らむが、不思議と興奮が弱くなるのを感じる。
 紀香は、乳首を舐め続けてくれる。そして、彼女はあえぎ声をあげていない。もっと感じさせようと腰を強く振っても、そのまま乳首を舐め続けている。気持ち良くないのかな? と、思ってしまう……。

 そして、俺のものは急速に固さを失っていき、そのまま抜けてしまった……。慌ててゴメンと謝ると、
「気持ち良かったよ。疲れてるんだね……お口でするね」
 そう言って、紀香は固さを失った俺のものをくわえて舌を絡ませてくれる。勃起していなくても、充分に気持ちいい。紀香は、フェラチオしながら指で乳首も刺激してくれる。すると、俺のものは徐々に固くなっていく。でも、完全には勃起しない。波が引いてしまっているような状態だ。
 紀香は、バキュームするようにしながらフェラチオを続けてくれる。指で乳首や睾丸も刺激しながら、一生懸命にしてくれる。そして、不完全な勃起のまま、あっけなく射精した……。

 ティッシュに精液を出しながら、俺のものも拭いてくれている。
「気持ち良かった?」
 紀香は、優しい笑みを浮かべる。同じ質問をしようと思ったが、言葉を飲み込んだ。聞けば、気持ち良かったと答えるはずだ。実際には不満を感じていたとしても……。
 紀香は、幸せそうな顔で俺を見つめてくれている。申し訳ない気持ちも膨らむが、幸せを感じる。そして、眠りについた。目を閉じて寝ようとしながら、そう言えばまたキスをしなかったなと振り返っていた……。

「それはオマエが悪いでしょ。下手くそなんだよ」
 大学の頃からの友人の哲也と昼食を摂りながら、紀香とのセックスのことを話した。マンネリ気味で、中折れしてしまうことを話すと、呆れたように言われた。ある程度自覚があるので、言い返すことも出来ない。
 哲也は、独身だ。気ままに独身を楽しんでいる。彼は、昔から遊び人だった。いつも女性に囲まれているような状態で、特定の恋人なんかはいないような感じだったと思う。特別にイケメンというわけではないが、優しげな雰囲気と気遣いで、かなりモテていた。
 俺は、紀香が淡泊なだけだと言ったが、
「そんなことないだろ。あれだけの身体してるんだから、絶対に淫乱なところあるって」
 と、断言する彼。身体がセクシーだから、淫乱……そんなのは、ただのイメージだと思う。巨乳の子がエッチという迷信みたいな話はあると思うが、そんなのは全員が当てはまるはずはない。そんな風に言い返すと、
「それは、オマエが紀香ちゃんの淫乱を引き出せてないだけだろ? 俺に少しの間預けてみろよ。ド淫乱の、常時発情した牝にして帰してやるよ」
 と、とんでもないことを言う彼。俺は、ふざけるなと言いながらも、自分でも動揺してしまうくらいに勃起してしまっている。
「あれだけの身体してるのに、セックス楽しめないなんてもったいないだろ。この先まだまだ長いぞ? 3ヶ月くらい預けてみろよ。絶対に後悔させないからさ」
 哲也は、力説する。どうやら、冗談で言っているわけではないようだ。考えてみれば、哲也は常々紀香のことをイイ女だと言っていた。かなり気に入っているのだと思う。俺は、そんなことするかよと言いながらも、さらに勃起していた……。

「え? 哲也さんが? フフ、相変わらず面白い人だね。冗談ばっかり」
 紀香は、今日の哲也の話をすると、冗談だと受け取った。当然だと思う。まともな人間が言うことではない。ただ、こんな話題になったことで、俺は聞いてみた。俺とのセックスに満足しているかどうかということを。
「考えたこともないよ。満足とか不満足とか、思ったこともないし、幸せだよ。愛されてるって感じるもん」
 紀香は、本当に穏やかで幸せそうな顔で言う。こっちまで幸せになるような、優しい返答だ。俺は、愛してると言って彼女を抱きしめた。
「でも、ちょっと気になるね。そんなに自信あるんだって……哲也さん、女性経験凄く多いんでしょ? モテるもんね」
 紀香は、ドキッとすることを言い始めた。動揺しながら、やってみたいの? と聞くと、
「興味だけだよ。そんなの、浮気になっちゃうじゃん」
 と、少しはにかんだような顔を見せる彼女。俺は、もしも公認なら、浮気にはならないのではないかと言った。
「公認するの? そんなの、イヤでしょ? 自分の奥さん預けるなんて、イヤに決まってるよね?」
 紀香は、不思議そうな顔だ。俺は、ドキドキし始めた。紀香は、哲也に預けられること自体には抵抗というか、拒否反応を示していない。あくまで、俺が嫌がるから……浮気になるからしないと言っている。
 俺は、イヤだけど、紀香がしてみたいならと答えた。
「してみたいって事じゃないけど……興味があるだけだよ。でも、私がしたいって言ったら、止めないの?」
 紀香は、俺の目を真っ直ぐに見つめながら聞いてきた。思わず目が泳いでしまう。これは、試されている? 俺の気持ちを、試そうとしている? 動揺してなにも言えない俺の股間を、いきなり握ってきた。
「わっ、固い! エッチの時より固いよ? どうして? 興奮してるの?」
 紀香は、好奇心いっぱいという顔になっている。勃起していることを知られて、激しく動揺してしまう。でも、この状況で興奮していないとも言えず、素直に認めた。

「それって、寝取られ願望? 正彦さん、そんな趣味だったっけ?」
 紀香は、股間を握ったまま聞いてくる。俺は、否定した。そんな願望はないと。ただ、紀香が淫乱になった姿を想像して、興奮しているだけだと伝えた。
「そっか……私、もっとエッチになった方が良い? 物足りない?」
 紀香は、悲しそうな顔だ。慌ててそんなことはないと伝えたが、
「ゴメンね……なんか、恥ずかしいって気持ちが消えないの。エッチな女って思われたくないっていうもあるかも」
 紀香が心情を話してくれる。いままで、こんな突っ込んだ話しはしたことがない。哲也の話はとんでもないものだったが、そのおかげでこんな会話が出来た。多少なりとも感謝の気持ちが芽生える。俺は、試しに少しだけやってみる? と聞いた。3ヶ月は無理でも、2週間くらいどうだろうと。
「……うん。それくらいなら、大丈夫だと思う。でも、良いの? イヤじゃないの? だって、その……エ、エッチするんでしょ? 私と哲也さんで……」
 紀香は、耳まで真っ赤になっている。でも、強烈に恥ずかしそうにしているのに、嫌がる素振りも抵抗感も見せない。ただ恥ずかしい……それだけの感情のようだ。俺は、イヤじゃないと伝えた。お互い納得しているし、俺と紀香の関係がより良くなるきっかけになると思うと伝えた。
「そうだね。最近、正彦さん私に飽きてたもんね。良いきっかけかも」
 おどけたように言う紀香。確かに、中折ればかりする俺は、そう言われても言い返せない。そして、短期間、哲也に紀香を預けることになった。まさかこんな展開になるとは思っていなかったが、意外なほどあっさりと決まってしまった。

「マジで!? 紀香ちゃん、納得したの?」
 翌日、会社帰りに哲也と合流した。哲也の車の中で、移動しながら昨日の話を伝えた。哲也の乗ってる車は、BMWのSUVだ。哲也は、その有り余る社交性を生かして、SNSでインフルエンサー的なことをしている。
 自営で不動産業をしながら、SNSでも稼いでいるそうだ。仕組みはよくわからないが、何万人もフォロワーがいるアカウントを駆使して、動画や同人誌販売サイトのアフェリエイトで月に何百万円も収益を上げているそうだ。
 世の中、色々な稼ぎ方があるなと思うが、俺には絶対に真似できないと感じる。別の世界の話かな? と思ってしまう。でも、哲也はそんな風に金回りが良くてある意味有名人だが、横柄なところはない。昔と変わらず、良い友人だ。自慢することもないし、俺を下に見ることもない。性格は、もの凄く良い男だと思っている。

 俺は、どんなことをするのかと聞いた。預けると言っても、犬や猫ではない。紀香をどうするつもりなのだろう? まったく想像していなかった。まさか、SMみたいに調教する? いまさら不安が大きくなる。
「どうするって、色々開発するんだよ。オマエの話聞いてると、紀香ちゃんまだ性感がちゃんと開花してなさそうだからさ。ちゃんと感じるようにするだけだよ」

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