前回の話

「ほら、早く食べないと。遅刻するぞ」
 涼子が、エプロン姿で話しかけてくる。食卓には和朝食が並び、息子も美味しそうに食べている。僕は、寝癖頭のまま、とりあえず朝食を食べ始めた。僕が食べるのを、じっと見ている涼子……美味しいと伝えると、照れ臭そうに微笑む。
 息子も、無邪気に美味しいとたどたどしく言うと、涼子はさらに良い笑顔になる。幸せな朝のひとときだ。でも、涼子は昨日も裕也と濃厚なセックスをしていた。たぶん、まだ膣中には彼の精液がたっぷりと残ったままだと思う。


 涼子と裕也がセックスをして、日常はすっかりと変わってしまった。裕也が家に来るのは当たり前になっていて、ほとんど毎日のように夕食を一緒に食べている。でも、一番変わってしまったのは、僕なのではないかと思う。裕也に、抱かれるようになってしまった。徐々に開発されて、今では裕也の巨根を入れられるようになってしまった。
 裕也は、男性というか、いわゆる男の娘との経験も豊富だった。まったく知らなかったことだ。女好きのイメージしかなかったので、まさか男相手にセックスをしていたなんて夢にも思っていなかった。
 そして、前立腺でイケるようになった僕のことを、涼子も責めるようになった。元々、涼子の方が責めるようなセックスも多かったので、そのバリエーションの一つになってしまった感じだ。妻を寝取られた上に、自分まで抱かれてしまう……完全に狂った状況だ。

 幸せな朝のひとときを過ごし、仕事に向かう。朝からフードデリバリーのバイクを見て、昔を思い出した。涼子との出会い……ぶっきらぼうで怖い感じだったのに、仲良くなると可愛らしい部分が沢山見えた。そして、僕のことを大好きになってくれた。
 何一つネガティブなことなんかない、幸せな結婚生活だった。息子も生まれてますます幸せを感じていたのに、裕也とのセックスを許してしまった……と言うよりも、僕がそう仕向けてしまったような状況だ。

 代わり映えのしない仕事……それでも楽しいと思うこともある。夕方になると、急に裕也が電話をしてきた。今日も、夕ご飯を食べようと。別に、電話なんかしなくても、普通に家に来れば良いのにと思ってしまう。
 仕事を終え、裕也と合流した。裕也が車で迎えに来てくれた。もう、裕也とも何度もセックスをしてしまっている……そして、こんな風に彼と会うと、ドキドキしてしまうようになった。
 自分の中に、そんな牝の部分があったことにいまだに戸惑う。でも、すでに前立腺の辺りがキュンとしてしまっている。
「お疲れ。なんか、髪伸びたな。可愛いぞ」
 裕也にそんなことを言われて、ドキッとしてしまった。確かに、少し髪を伸ばしている。でも、男性としては長めという程度で、女の子みたいにはなっていない。それでも、可愛いと言われて思わずはにかんでしまった。

「涼子さん、そのうち本当に妊娠しちゃいそうだな。良いのか?」
 裕也は、運転をしながら会話を続ける。僕は、口ごもってなにも言えない。そんなのはダメだと言うのが正解だとわかっていても、涼子が他人に妊娠させられるかもしれないという状況に、強い興奮を覚えてしまう。
「なにおっ立ててるんだよ。ヒロミって、ガチで寝取られ好きなんだな」
 そんなことを言いながら、僕のものをしごくように触る彼。思わずうめいてしまう。すると、裕也は車を河川敷の公園の駐車場に駐めた。そして、そのままファスナーを降ろして直接僕のものをしごいてくる。
「カチカチだな。なんか、可愛いぞ」
 裕也はそう言ってくわえてきた。舌が絡みつき、強烈な快感が走る。裕也は、何の躊躇もなく僕のいきり立ったものをフェラチオしてくれる。力強くて的確なので、女性にされるよりも気持ちいいと感じてしまうほどだ。

 裕也は、フェラチオをしながら僕の乳首まで触ってくる。シャツの上からでも、的確に刺激してくれる。一気に射精感が湧き上がり、ほとんど限界だ。自分の早漏ぶりに悲しくなってしまうが、裕也がこんな事をしてくれることに嬉しいと感じる。
 さらに激しく頭を振りながら、裕也は責め続ける。気持ち良すぎてうめいてしまう。そして、あっけなく裕也の口の中に射精してしまった……。
 裕也は、僕を見つめてくる。
「気持ち良かったか? 美味しかったぞ」
 すっかりと飲み干してくれたようだ。裕也のことが、好きという気持ちがさらに膨らむ。涼子のことを寝取っている彼に、こんな感情を持つことが我ながら不思議だ。裕也は、そのままキスをしてきた。精液の独特の臭いと味が広がるが、それすら興奮に繋がる。夢中で彼に舌を絡め、キスを続ける。
 すると、彼はシートを倒して僕に覆い被さってくる。そのまま僕の下半身を裸にし、彼もズボンを下ろしてガチガチにいきり立ったものを押しつけてきた。
「準備してあるよな?」
 裕也は、当然という口ぶりだ。確かに、もう腸内は空にしてあるし、ワセリンも塗り広げている。裕也に抱いてもらうために、会社を出る前に準備をした。こんな風に、ウチに着く前に抱いてもらうことが多くなり、当たり前に準備をするようになってしまっている。

 ググッと押し入ってくる裕也の巨根……前立腺をゴリゴリこすりあげていき、声が我慢出来ない。あまりの快感に、牝声が出てしまう。
「気持ちいいか? もっと感じろよ。ヒロミ、好きだぞ」
 そんなことを言いながら、腰を動かしてくる彼……もう、女の子みたいなあえぎ声をあげてしまう。逞しい身体で、力強く腰を動かす彼。圧倒的な快感で頭が真っ白になってきた。
 裕也は、気持ちよさそうにうめきながら腰を振り、何度もキスをしてくれる。感情を込めたキスだ。僕も、感情を込めて舌を絡め、何度も好きだと口にする。こうやって裕也に抱かれているときは、涼子のことを忘れてしまう。もう、裕也の巨根に夢中だ。
「あぁ、気持ちいい。ヒロミのケツマンコ、マジで気持ちいいよ。ほら、もっと感じろ」
 そんなことを言いながら、僕のいきり立ったものもしごいてくれる。前立腺の快感と相まって、信じられないくらいに快感が強くなる。セックス中に女の子が口走るような言葉を口にしながら、どんどん高まっていく。そして、あっけなく射精してしまった。
 裕也のごつい手にしごかれながら、射精を続ける……射精した途端、前立腺の辺りが脈打つように動き始めた。裕也の固いものが前立腺にギュウギュウと押しつけられるようになり、快感のあまり叫んでしまう。
「うぉ、エグっ、あぁ、出る。出すぞ、ヒロミ、孕めっ!」
 脈動する前立腺辺りの動きに搾り取られるように、裕也も僕の中に射精を始めた。熱い感覚が広がり、多幸感を感じてしまう。妊娠なんて出来るはずもないのに、妊娠するイメージでいっぱいだ。

 うめきながら射精を続ける裕也……射精している彼を、可愛いと感じてしまう。そして、僕の方から積極的にキスをして舌を絡めると、裕也のことがさらに好きになる感覚になる。
「ヒロミ、メチャクチャ気持ち良かったよ。なんか、最近涼子さんよりお前の方が気持ちいいよ。好きだぜ」
 そんなことを言われて、キュンとしてしまう。もう、身も心もすっかりと牝化してしまったのかもしれない……。

「ヤバいな。急ごう。怒られちゃうよ」
 結構時間が経ってしまい、慌てる彼。ゴツい身体をしているのに、やっぱり涼子のことを怖いと思う気持ちも残っているみたいだ。そして、身支度を整えて駐車場を出た。運転する裕也を見ていると、ときめくような感覚を感じる。まだ前立腺の辺りがキュンキュンしていて、体内に裕也の精液が入っていると思うだけで幸せだ。
 僕は、運転する彼の太ももに手を乗せた。すると、裕也のゴツい手が僕の手を握ってくれる。はにかんでしまうが、さらに幸せを感じる。そして、家に着いた。
「お待たせ、ゴメン、遅くなった」
 裕也は、クーラーボックスを運び込みながら言う。
「遅かったな。二人でやってたんだろ? ヒロミの顔見ればわかるよ。ホント、幸せそうな顔しちゃって……」
 そんなことを言われて、ますますはにかんでしまった。
「ちゃんと、飯食ったら涼子さんも可愛がってあげるからさ。楽しみにしててよ」
 裕也が、申し訳なさそうに言う。そんなことを言われて、涼子もはにかんだような顔になる。自分の妻のこんな表情を見せられて、嫉妬心がもたげてくる。でも、裕也に対しての対抗心のようなものも湧いてくる。まさか、涼子とライバルのような状態になるとは思ってもいなかった。

 そして、裕也が鮎を焼いたりしながら夕食が始まった。息子も起きているので、セクシャルなことはなにもない楽しい時間が過ぎていく。5人兄弟だった裕也は、やっぱり子供の扱いが上手い。息子も、楽しそうに笑っている。こんな時間がずっと続けば良いのにと思うが、どうしてもさっきの裕也とのセックスを思い出して興奮してしまう。
 もっと、犯して欲しい……キスして欲しい……そんな感情が止められない。食事の途中、すでに息子は眠そうだ。日中目一杯遊んで、夜はすぐに寝てしまう。可愛いものだ。

 そして、息子を寝かしつけると、すぐに場の空気が一変した。ソファに座る裕也に、涼子がまたがりながらキスを始めた。積極的に舌を使い、彼のことを抱きしめながらキスをしている。どう見ても、感情のこもったキスだ。涼子の発情顔を見ているだけで、嫉妬心で苦しくなる。
「そんなにヒロミが好きか? 私よりも?」

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