「え? 混浴なの? それは無理だよ、恥ずかしいもん」
 妻の菜々子が、大浴場前の注意書きを見て驚いた顔をする。脱衣場は別々だが、大浴場は混浴だ。もちろん、私はそれを知っていたが、菜々子と同じように驚いた顔をしてみた。そして、湯浴みがあるから平気でしょと伝えた。
 今どき混浴は珍しいと思う。しかも、それなりの規模の温泉旅館だ。ただ、混浴と言っても湯浴み着用が必要で、全くの全裸で混浴するという感じではない。それでも、真面目でお堅い菜々子がどんなリアクションをするのか見てみたくて、今回の旅行を企画した。


 ウチには、息子がいる。4年生だ。でも、野外学校のキャンプで、金曜日からいない。このタイミングで、久しぶりに妻と二人で旅行を企画した。長野の山の奥の方で、たいして観光の目玉もないようなエリアだ。それでも旅館は古いながらも味のある良い建物で、食事もジビエ料理などもあり、満足度は高かった。
 そして、メインイベントの温泉だ。菜々子は、湯浴みがあると言っても悩んでいる。
「せっかく来たんだし。プールみたいなものでしょ? 湯浴み着るんだからさ」
 私は、なるべく冷静を装って話をした。あまり積極的に話しても、勘ぐられてしまうと思ったからだ。
「そっか……それに、お客さんもそんなにいないだろうしね」
 菜々子は、意外にあっさりと受け入れた。もともと好奇心は強いタイプだし、少し天然気味なところがある。菜々子は、あっさりと脱衣場に消えていった。それにしても、美しいと思う。浴衣姿に、髪をアップにしているうなじ……30を過ぎて、ますます色気が出てきた気がする。
 少し面長で、口が大きめだ。でも、上品さを失わないギリギリのバランスで、艶やかなセミロングの髪と相まって、正統派の美人と言われることが多い。
 私は、彼女のスッと通った鼻筋が好きだ。歪みなく真っ直ぐで、小鼻も小ぶりで綺麗な形をしていると思う。私には、もったいないような美しい妻だと思う。
 そんな菜々子との結婚生活は、とても充実しているし満足している。夜の生活も、菜々子は好きな方だ。自分から積極的に誘ってくることこそないが、それとなくモーションをかけてくることはある。
 こちらが誘えば、嬉しそうに全て受け入れてくれるようなタイプだ。愛されていると感じるし、私も愛している。そんな菜々子を、混浴温泉に連れ出したのは、好奇心だ。菜々子が恥ずかしがる姿を見たいという気持ちもある。どんなリアクションをするのだろう? ドキドキしてしまう。
 ただ、それでも湯浴みを着ないといけない温泉を選んだのは、私の弱気だ。いっそ、全裸で入るような温泉でも良かったのかもしれない。でも、さすがに菜々子の裸を見られることには抵抗がある。

 そして、私も脱衣場に入って着替えを始めた。少し遅めの時間にしたせいか、誰もいない。でも、カゴに浴衣が入っているので、2人くらいは中に入っているようだ。少しドキドキしてしまった。湯浴み姿とは言え、入浴中の菜々子を他人に見られる……。そう思うと、嫉妬のような感情も芽生えてくる。
 そして、脱衣場併設のシャワーで身体を洗い、湯浴みを着た。男性は、下半身だけの短パンみたいな湯浴みだ。でも、着てみてわかったが、直接身につけるので、けっこう透ける感じがある。透けるというと語弊があるかもしれないが、形がハッキリとわかる感じだ。
 私のさほど大きくないペニスでも、形がはっきりわかるくらいには透けている感じがする。それを見て、さらにドキドキしてしまった。女性用の湯浴みは、生地は違うのだろうか? 同じなら、透けてしまう? 急に心配になってきた。

 大浴場に入ると、本当にそれは大浴場だった。プールかと思うくらいの大きさで、木や岩などが多く、全体が一目では見通せない造りだ。ジャングルっぽい感じがする。
 そして、湯気の向こうに菜々子がいた。菜々子は、すでにお湯につかっていた。
「こっちだよ」
 菜々子に声をかけられて、すぐに隣に移動する。お湯に入っているのではっきりとは見えないが、肩が出たワンピースのようなデザインのようだ。肩が見えているだけで、やたらとセクシーに見えてしまう。さすがに湯浴みなので胸の谷間が見えるようなことはないが、それでも胸の盛り上がりははっきりわかり、思ったよりもセクシーだなと感じた。

 そして、風呂の中には男性が二人、女性が一人いた。女性は、60近いような年配の方で、男性は大学生みたいな若者二人だ。かなり離れたところに座っているが、菜々子のことを気にしているような感じがした。
「気持ちいいね。こんなに大きなお風呂、初めてかも」
 菜々子は、本当に気持ちよさそうだ。でも、やっぱり男性の目が気になるのか、しっかりと肩までお湯につかっている。明日の予定などを話しながら、今日の夕食の話などもしていた。すると、またお客さんが来た。今度は、おそらく二十代くらいのカップルだ。もしかしたら夫婦かもしれないが、ちょっと若いと感じた。

 二人は、最初から湯船の縁の辺りに座った。お湯につからず、座った状態で楽しそうに話をしている。お湯につかってはいないが、身体を洗ったせいか湯浴みは濡れている。想像以上に身体に張り付いていて、胸の形やウェストのくびれもわかるほどだ。
 かなりセクシーな姿になっている。どうしても、チラチラと見てしまう。それは、先に入っていた大学生二人も同じようで、チラチラとその女性を見ているのがわかる。すると、女性は脚を組み始めた。スカートがまくれ上がったようになり、太ももがほとんど付け根の辺りまで見えてしまっている。
 でも、女性もパートナーの男性も気にせずに会話を続けている。楽しそうで、幸せそうだ。でも、あまりにも脚が見えすぎていて、ちょっと不自然だ。もしかして、わざとだろうか? 脚に気を取られていたが、よく見ると湯浴みに乳首がかすかに浮いている。
 急にドキドキしてしまった。当然、菜々子の湯浴みも同じ物なので、同じようになると思う。菜々子はそれに気がついていないようで、女性が入ってきたことでホッとしたような雰囲気だ。
「のぼせてきちゃった」
 そう言って、菜々子も風呂の縁に座って涼み始めた。ピッタリと身体にくっついた湯浴み……胸の形までわかってしまうし、うっすらと乳首の位置がわかる。若いカップルの女性よりも、肉付きが良くてセクシーな身体をしていると思う。その分、視線を集めてしまっているようで、大学生達もカップルの男性も菜々子のことを見ているのがわかる。

 大学生達も、ずっとお湯につかっていたせいか、顔がけっこう赤い。同じように、風呂の縁に座り始めた。すると、彼らの股間がもっこりと盛り上がっていることがハッキリとわかった。
 湯浴みに、ペニスの形が浮き出るようになってしまっている。強烈な光景だ。何も穿いていない状態よりも、ペニスが強調されてしまっている。カリ首の形までわかるのでは? と思うくらいに、ペニスの形が浮き出ている。
 菜々子は、それに気がついたようで、一瞬で耳まで真っ赤にしながら視線をそらした。不思議な感覚だ。菜々子が、性欲にまみれた視線で見つめられている……自分の妻が、性的な目で見られるなんて、どう考えてもイヤなはずだ。でも、私はすでに興奮している。

 すると、カップルの女性は、ニコニコと楽しそうな顔で大学生達の股間を見つめている。パートナーの男性に、それを嬉しそうに話している。大学生達は、その女性が見ていることに気がついて、股間を隠さずに見せつけるようにしている。それにしても、卑猥な姿だ。湯浴みに浮き出るようになっているペニスは、二人ともかなりのサイズだ。

「わざと見せてるのかな?」
 菜々子は、小声で言う。どっちのことを言っているのかわからない。カップルの女性のことなのか、大学生達のことなのか判別が付かない。でも、確かにどっちもわざと見せている気がする。それは、気のせいではなくそうみたいだ。女性は、妖艶に微笑みながら脚を拡げていく。すでにスカートはまくれ上がっているので、すぐに秘部が見えてしまった。
 ツルツルの秘部には、ヘアがない。私の位置からは、ちょうど目線の位置に秘部がある。膣口やビラビラまで丸見えだ。思わず目をそらしたが、大学生達はそれを凝視している。一気に場の空気が変わった気がする。でも、年配の女性はそれに気がついた様子もなく、風呂につかってリラックスした雰囲気だ。

 女性は、上気したような顔になっている。そして、パートナーの男性は楽しそうな顔だ。でも、彼の股間も勃起したペニスが張り付くようになっていて、強い興奮を感じているのがわかる。この湯浴みは、わざとこの素材なんだろうか? どうにも透けすぎる気がする。
 男性のペニスは、完全に勃起しているようだ。でも、大学生達と比べるとコンパクトに見える。私もあまり人のことは言えないが、彼のものはかなり小さいように見えた。
 男性は、おもむろに大学生に話しかけた。
「学生さんですか?」
 社交的な感じのする男性は、慣れた様子で話しかけている。大学生達は、一瞬驚いた顔をした。でも、すぐに返事をし始めた。
「そうです。バイクでツーリングです」
 大学生の一人が、そんな風に答える。
「ここは、知ってたの?」
「はい。一回来てみたいなって思ってて」
「へぇ、そうなんだ。二人とも、元気だね」
 楽しそうに会話を続ける彼。元気というのは、股間のことだろうか?


【続きは出典元から】