僕は、イヤな予感が的中したことに暗い気持ちになっている。まさかの状況だ。コンカフェの、オタクっぽい常連をオシャレにしてあげただけ……そんな親切心からの店外デートだと思っていた。
それなのに、愛里沙は恐らくそのお客さんの男性に、フェラチオをしているようだ。愛里沙の声は聞こえなくなっているが、男性のうめき声のようなものは聞こえてくる。
状況を見たいと思っても、見ることは出来ない。想像は膨らむばかりだ。
「フフ、出ちゃう? 良いよ、出して」
愛里沙の、イタズラっぽい声が聞こえてくる。声の感じからだと、とても性的なことをしているとは思えない。もしかしたら僕の勘違いで、ゲームか何かをしているのだろうか? でも、それにしては男性の息遣いが荒すぎる。
「ヒナちゃん、出る……うぅっ」
男性は、余裕のない声を上げる。必死で声を抑えようとしているみたいだけど、仕切りに耳を押しつけるとはっきりと聞こえてしまう。
「うぅ~っ」
愛里沙も軽くうめく。どう聞いても、口に出されてしまったときのリアクションとしか思えない。そして、少しすると、
「いっぱい出たね。溜めてたの?」
と、愛里沙の優しい声が響く。本当に優しい声色で、愛情すら感じてしまうような声だ。
「う、うん。あの時からずっと……」
「えっ? 2週間くらい溜めたの? どうりで多いはずだね」
愛里沙は驚いた声で言う。
「ヒナちゃん、もしかして飲んでくれたの?」
男性は、恐る恐る質問をした。
「うん。だって、まことくんのだから。美味しかったよ」
絶望的なことを口にする愛里沙……。僕は、腰が抜けたようにへたり込んでしまった。
「嬉しいです。ヒナちゃん、本当にありがとう。また、プレゼントするね」
まことくんは、感激している。
「もういらないよ。あんなの買っちゃダメ。まだ学生でしょ。お店に来てくれるだけで、充分だよ」
愛里沙は、そんなことを言う。優しい口調で言い聞かせるように言っている。
「う、うん。でも……他の常連もしてるでしょ? 色々お金使ってるんでしょ」
まことくんは、嫉妬にまみれた口ぶりだ。これが、愛里沙の営業手法? 秘密を垣間見た気持ちになった。
「うん。でも、みんな社会人だし。それに、まことくんは特別だよ。こんなことしてるの、まことくんだけだもん。だから、絶対にナイショだよ。こんなのバレたら、もうまことくんにも会えなくなっちゃう」
「い、言わないよ! 絶対にナイショにする!」
まことくんは、すっかりとコントロールされているようだ。まさかの事態だ。愛里沙がこんな事までしていたなんて、想像もして事がない。
キャバクラなんかでは、恐らく普通の営業手法だと思う。ヘルスとかもこんな感じかもしれない。
「フフ、ダメ。キスはダメだよ。約束したでしょ?」
「は、はい……少しだけでもダメですか? その……頬とかにもしちゃダメですか?」
「そんなに私とキスしたい?」
「したいです」
「嬉しいな……じゃあ、少しだけ。目を閉じてくれる?」
「あ、ありがとうございます!」
そんな会話が続く。この声は、他には聞こえていないのだろうか? 少し不安だ。そして、声が聞こえなくなる。物音一つしない。
「す、凄かったです」
やっと声が聞こえてきた。まことくんは、かなり驚いて動揺しているみたいだ。
「ゴメンね、軽くじゃすまなかったね。フフ、ドキドキしちゃった」
愛里沙は、楽しそうに会話を続ける。
「ドキドキした……キスって、こんなにすごいんだ……。ヒナちゃん、マジでありがとう」
「そんなに喜んでくれて、嬉しいよ。お客さんとキスしちゃうなんて、キャスト失格だね。でも、私もしたいって思ってた。ずっとしたいって思ってた」
愛里沙は、真に迫った口調だ。これは、どっちなんだろう? 営業トーク? 本心? 僕は、狼狽するばかりだ。
「じゃあ、そろそろ出ようか。もう、お店行かなきゃだし」
名残惜しそうな愛里沙。
「はい。その……また今度、デート出来ますか?」
不安そうなまことくん。
「もちろん。楽しみだね」
愛里沙は、楽しそうに言う。ますますわからなくなってしまった。演技なのか本気なのか、判断がつけられない。
そして、二人はネットカフェを出て行った。滞在時間は短かった。そのためだけに、入ったのだと思う。
僕は、思っていた以上の悪い状況に、脚が震えっぱなしだ。でも、興奮も収まる気配がない。ペニスはいきり立ったままだし、軽く射精感すら感じている。
堪えきれず、ペニスを出してしごき始めた。愛里沙が他の男にフェラチオをしている姿……それをイメージしながら、オナニーをしてしまう。
そして、いつも以上にあっけなく射精してしまった。強い快感……どうしてこんなに興奮するのかわからない。愛里沙が浮気まがいのことをしていたのに、怒りよりも嫉妬と興奮を感じてしまう……。
僕は、絶望的な気持ちを感じながら会社に行った。仕事をしていると、さすがに少しは気が紛れる。でも、どうしても集中しきれない。頭の中には、愛里沙のフェラチオのことばかりが浮かんでくる。
なんとなく気になって、愛里沙のお店のサイトを見たり、ネット掲示板を見たりした。でも、取り立てて変化はない。他の女の子の書き込みはあるが、愛里沙……ヒナちゃんの書き込みはないみたいだ。
それは、愛里沙が上手くコントロールしているという事なのかもしれない。いったい、何人の常連客とあんな事をしているのだろう?
そして、お店のサイトを見ているうちに、愛里沙の出勤日の時間のことが目についた。明後日は、夕方からのシフトになっている。でも、そんな話は聞かされていない。もしかしたら、また店外デート? 僕は、明後日を有休にした。
帰宅すると、愛里沙はもう帰っていた。今日は、可愛らしくツインテールにしている。お店ではよくそうしているみたいだが、家ではあまりしない髪型だ。
こうやって見ると、本当に可愛らしい。23歳にはとても見えない、妹キャラという見た目になる。
「お疲れ様~。ゴメンね、帰ってすぐ準備始めたからこんな格好で」
よく見ると、まだ部屋着に着替えていないみたいだ。スカート姿のまま、エプロンを身につけて料理をする姿に、妙に興奮してしまう。
僕は、着替えて食卓につき、愛里沙を眺めていた。手伝おうと思ったが、もうほとんど終わっているみたいだ。こんな可愛い服を着て、他の男と手を繋いで歩いていた……。
嫉妬と不安が燃え上がるようだ。僕は、どうしても愛里沙の口を見てしまう。あの可愛い口で、他の男のペニスをくわえていた……悪夢としか思えない。
でも、実際に見たわけではない。もしかしたら違うのではないか? そう思いたい僕もいる。
「どうしたの? ジッと見てるね」
愛里沙に急に声をかけられて、慌ててしまった。しどろもどろになっている僕に、
「フフ、可愛いって思った?」
愛里沙は、はにかむように言う。その仕草は、紛れもなく可愛い。僕は、すごく可愛いよと伝えた。嬉しそうに微笑む愛里沙。
「直弘、今日もしたいな……ダメ? 疲れてる?」
モジモジしながらおねだりをしてくる彼女……僕は、大丈夫だと告げた。僕も、愛里沙を抱きたくて仕方ない気持ちだ。そしてふと思った。愛里沙は、欲求不満なのではないかと。
ネットカフェでは、愛里沙が一方的にしただけだ。モヤモヤしているのではないか? そんな想像をした。
食事の最中は、愛里沙は本当に楽しそうだった。僕の会社でのことを聞いてきたり、お店での出来事を話してくる。無邪気に笑う彼女を見ていると、あんなことをしているとは思えない。
「直弘、会社でイヤなこととかない?」
愛里沙が、心配そうに聞いてくれる。僕は、取り立ててないよと答えながら、愛里沙はイヤなお客さんとかいないの? と聞いた。
「たまにいるよ。しつこくプライベートのこと聞いてきたり、デートしようって言ってきたり」
愛里沙がそんな回答をした。僕は、そういう時はどうしてるの? と聞いた。
「上手くはぐらかしてるよ。他のキャストの子に助けてもらったりもしてるよ」
愛里沙は、そんな回答をした。本当は店の外でも会ってるくせにと思いながらも、大変だねと答えた。
そして、風呂に入って寝室に移動する。すぐに愛里沙も入ってきた。タオルを身体に巻き付けて、はにかんだような仕草をしている。
「お待たせ……ゴメンね、疲れてるのに」
そう言って、愛里沙はタオルを外した。小ぶりな胸に、薄いヘア。体つきからしてロリっぽい。メイクもすっかり落とされているので、より以上に幼く見える。
僕は、すぐに愛里沙を抱きしめてキスをした。小さな舌が、控えめに絡みついてくる。キスをしているだけで、猛烈に興奮してしまう。
愛里沙は、ネットカフェで僕以外の男性とキスをした。もちろん、それを直接見たわけではないが、あれは間違いなくキスをしたという事だと思う。
僕は、一気に火がつき、嫉妬でメチャクチャに舌を使った。キスをしながら彼女の小ぶりな胸を揉み、すぐに服を脱いで覆い被さっていく。でも、コンドームをつけてないことを思い出して慌てて装着し、小さな膣にねじ込んでいった。
相変わらずの小さな膣……僕の小ぶりなペニスでも、ギチギチに感じる。
「あぁっ、固い……いつもより固いよ。直弘、愛してる」
愛里沙は、気持ちよさそうな声を漏らす。僕は、がむしゃらに腰を動かし始めた。
可愛らしい顔であえぐ愛里沙……。身体に触れる彼女の乳首が、とても固くなっているのを感じる。愛里沙は、セックスが好きなんだと思う。
僕に頻繁に求めてくるし、僕が誘って断ったことがない。でも、それならどうして、まことくんとセックスをしないのだろう? 口で一方的にするだけでは、愛里沙の欲求は満たされないはずだ。
腰を振り続けていると、膣が痛いくらいに締まってくる。もともと小ぶりな膣なので、普通にしてるだけで気持いい。今は、まるで手でギュッと握られているような感覚だ。
「もっと強くっ、直弘、もっとっ」
愛里沙は、潤んだ瞳でおねだりをしてくる。僕は、射精を堪えながら腰を激しく使う。肉がぶつかる音が響き、愛里沙のあえぎ声はどんどん大きくなる。
僕は、少し身体を起こして腰を動かした。膣壁の上側を刺激され、愛里沙の表情はさらにとろける。こんな風に、愛里沙を感じさせるときが一番嬉しい。
でも、色々な想像をしてしまう。もしかしたら、愛里沙は他のお客さんとはセックスをしているのではないか? そんな想像をしてしまう。
まことくんだけ……そう思いたい。でも、そんなわけはないと思う僕もいる。すると、一気に射精感が湧き上がってきた。
「直弘、固くなったよ。もっとっ! まだダメっ! まだイッちゃだめっ!」
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