前回の話

 僕は、射精の快感が大きすぎてうめいてしまった。いつも以上に大量に精液が出るのを感じながら、イヤホンから聞こえてくる母のあえぎ声を聞き続けていた。
 直人さんと母のセックスは、これまでも何回も盗み聞きしている。でも、今日の母はいつもとまるで様子が違う。積極的とも思えるような感じだ。あえぎ声もいつもよりも大きい。いつもは、もっと声を押し殺しているし、それほど気持ちよさそうではない。
 今日の母は、完全に感じてしまっている。僕は、母が直人さん相手に感じてしまうことが、本当に悔しい。母を奪われていくような気持ちになってしまう。


「ほら、もっと感じろ。俺の舌でイケ」
 直人さんは、いつも以上に興奮している。制服姿の母に、欲情してしまっているのだと思う。 直人さんは、学生の頃、女性にまったくモテなかったと言っていた。確かに、あのルックスでは厳しいのかもしれない。
 その時のトラウマが、母に制服を着せるという行為になったのだと思う。そして、その時の悔しさが、興奮や快感に変わっているのだろうなと思った。

「もう、イキそうです。直人さん、今日はいつもと違う……優しくて……嬉しいです」
 母は、本当に嬉しそうな声をあげている。僕は、強い危機感を感じていた。母が、堕とされてしまう……いつもは、嫌がっている感じが強かった。それなのに、今日の母はまるで雰囲気が違う。
「いつも、優しくしてるつもりだ。俺、不器用だから……悪かったな」
 直人さんは、戸惑った口調で言う。基本的に、悪い人間ではないと思う。でも、弱みにつけ込んで母を好きにしているのは、許されることではないと思う。僕は、以前ほど直人さんに対して嫌悪感を持っていない自分に、戸惑ってしまう。

「あっ、アンッ、そこ気持ちいい。もっと、直人さん、好き」
 母は、そんな事を口にしながらあえぐ。母の演技が上手いのかわからないが、本気で好きだと言っているように聞こえてしまう。
「俺も好きだ。奈々子、もっと感じてくれ」
 直人さんは、そんな事を言う。母のあえぎ声はさらに大きくなっていき、
「もうダメ、イキそう、イキます、直人さん、イクっ、奈々子イッちゃうっ!」
 と、叫んだ。僕は、母がイクと言ってしまったことに、強い危機感を感じている。いつもは、絶対にこんな言葉を口にしない。
「気持ちよかっただか?」
 直人さんが、凄く照れた感じの声を出す。もしかしたら、女性経験……素人女性との経験は、少ないのかもしれない。

「気持ちよかったですよ。直人さん、好き。大好き」
 母は、可愛らしい声で言う。直人さんは、恥ずかしそうに、”俺も”と言った……。

「じゃあ、次は私がするね」
 母は、また驚くような発言をした。いつもは、直人さんの言いなりになって、いいようにオモチャにされている。自分から、何かをするなんて事はなかった。でも、母はハッキリと、自分からすると言った……。
「あ、あぁ、頼む」
 直人さんも、戸惑った声だ。
「フフ。大きくなってる。いつもより固いね」
 嬉しそうな母の声。僕は、こんな声は聞きたくなかった……。

「そりゃ、奈々子が可愛いから」
 直人さんは、ぶっきらぼうに言う。でも、凄く照れているのが声だけでもわかる。
「フフ。嬉しい。じゃあ、舐めるね」
 母は、口調も打ち解けたものになっている。
「あぁ、奈々子……気持ちいい」
 直人さんは、気持ちよさそうな声をあげる。そして、しばらく会話がなくなる。直人さんの荒い息遣いと、時折聞こえる湿った水音だけが響いている。
「直人さんの、もっと固くなってきたよ。本当に大きくて、素敵です」
 母は、うわずったような声だ。
「いつも……痛くなかっただか?」
 直人さんは、心配そうに聞く。普段の態度からは、そんな事を気にしていたなんてとても信じられない。
「痛くないですよ。颯真を産んでますから」
 母は、急に僕の名前を口にした。少しドキッとしてしまった。

「そういうもんか。痛がる女もいるから」
 直人さんは、そんな風に言う。
「ガールフレンドですか?」
 母は、少しヤキモチを焼いているような口調だ……。一体、母の中でどんな変化があったのだろう? あまりにも急な変化に思えてしまう。
「そんなもん、いるわけねーだろ。風俗嬢だ」
 吐き捨てるように言う直人さん。
「良かった。ちょっと、ヤキモチ焼いちゃいました。じゃあ、ガールフレンドは私だけ?」
 母は、甘えたような口調で聞く。僕は、イヤホンを耳から外したい気持ちになってきた。でも、どうしても気になって聞き続けてしまう……。

「ガ、ガールフレンド? そんな風に、思ってええんだか?」
 直人さんは、動揺のせいか言葉遣いがなまる。普段は、ほとんど訛りなく話をするのに、緊張したり怒ったりすると、酷く訛る。
「違うの? セフレって思ってたの?」
 母は、制服を着ているせいか、口調が女子校生みたいだ。
「そんな訳あるか。その……嫌がってるだろうなって……申し訳ねーなと思ってた」
 直人さんは、急におどおどし始めた。
「フフ。今は嫌じゃないよ。直人さんの事好きだよ」
 母は、そんな風に言う。これは、演技なのだろうか? 本心なんだろうか? 僕は、すっかりと混乱してしまった。
「ホ、ホントか? 俺のこと、好きか?」
 直人さんは、凄く驚いている。
「好きだよ。今も、早く入れて欲しいって思ってる……」
 母は、恥ずかしそうに言う。
「奈々子、好きだ。今ゴムはめる」
 直人さんは、有頂天な感じだ。僕が盗聴をするようになった頃、母は凄く嫌がっていた。ツラそうだった。

「良いから、くわえろ」
 直人さんも、どうしたら良いのかわからなかったこともあるのか、いちいち強い命令口調だった。
「は、はい……今します……怒らないで……」
 母は、いつも泣きそうな声だった。
「もっと、ちゃんと舐めろ」
「ごめんなさい……太すぎて……」
「言い訳するな!」
「ご、ごめんなさい!」
 こんな会話ばかりだった。そして、直人さんがコンドームをハメて母の中に挿入すると、
「うぅっ、んっ、んぅ、うっ」
 と、母は押し殺したようなうめき声をあげていた。
「気持ちいいだか?」
 直人さんは、キツい口調で聞いていた。いつも、話しかけ方がわからないような感じだった。命令口調や怒った口調ばかり……そんな感じだった。女性との接し方がよくわからなかったんだと思う。

「……気持ちいいです」
 母は、絞り出すように答えていた。どう考えても、無理に言っている口調だった。
「もっと気持ちよくしてやる」
 直人さんが、ぶっきらぼうに言うと、
「んっ、んっ、うぅっ、あっ、んっ、うぅっ」
 と、母のうめき声が響く。あえぎ声ではなく、苦しげなうめき声だった。そして、回数を繰り返すうちに、徐々に母のうめき声は変化はしていった。あえぎ声とは言わないまでも、苦しいばっかりという感じではなくなってきていた。必死で声を我慢している……そんな感じに思えた。

 それが今日は、すでに甘い声であえいでいる……。母の中に、どんな心の変化があったのだろう? 僕は、不安で仕方ない。このまま、母を直人さんに奪われてしまうのではないか? そんな事を考えると、暗い気持ちになってしまう……。

「今日は、そのままで良いです」
「そのまま?」
「その……ゴムいらないです。大丈夫な日だから」
「えっ? いいだか?」
 直人さんは、かなり驚いている。僕もかなり驚いてしまった。大丈夫な日かどうかなんて、僕にはわからない。でも、コンドームなしでのセックスなんて、気持ちが通い合っているとしか思えない。
 母は、なぜそこまで許そうとしているのだろう? そこまでする必要なんてないはずだ。
「直人さんが嫌なら、つけてくれても良いです」
 母は、少し遠慮が気な声で言う。
「イヤなわけあるか。でも、俺みたいな男の……その……チンポ生をで入れるなんて、気持ち悪くねーだか?」
 直人さんは、申し訳なさそうに言う。僕は、直人さんは過去の経験でかなり屈折した心になってしまっているんだなと感じた。同情するまではいかないが、彼に以前ほどネガティブな感情を持てない気がする。

「気持ち悪いわけないよ。こんなに気持ちよくしてくれるおちんちん、愛おしいくらいだよ。直人さん、来て。奈々子をいっぱい気持ちよくして」
 母は、やっぱり女子校生みたいな言葉遣いでおねだりをした。親父が死んで以来、母に男っ気はなかった。直人さんに無理矢理セックスをされる以外は、男性との接点自体がほとんどなかった。
 もしかしたら、母も直人さんとのセックスを楽しみにしているのだろうか? そんな想像をしてしまう。
「わかった。じゃあ、遠慮なく……奈々子、好きだぞ」
「私もです。直人さんの立派なおちんちん、早く入れて下さい」
 母は、恥ずかしそうにおねだりを始めた。

「うぅ、あぁ、拡がってる……直人さん、気持ちいいよ」
 母は、少し緊張気味ながら、すでに気持ちよさそうな声になっている。
「痛くねーか?」
 心配そうな直人さん。彼も、いつもとは別人みたいだ。こんな風に、気遣う発言なんて聞いた記憶がない。
「気持ちいいよ。ねぇ、キスして。好き。直人さん、大好き」
 母は、うわずった声で言う。僕は、母を奪われてしまう危機感で苦しくなってきた。

 そして、会話が消える。荒い息遣いと、うめき声が時折聞こえてくる。キスしながらセックスしているのだろうか? 僕は、嫉妬で苦しくなりながらも聞き続ける。

「直人さん、イキそう……イク、好き、大好きっ」
 母は、恥ずかしそうに言う。僕は、耳を疑いながらも、堪えきれずにペニスをしごき始めた。射精したばかりなのに、もう射精しそうな感覚が湧いてくる。
「好きだ。奈々子、大好きだっ」

 直人さんも、感情を込めて言う。
「イクっ、イクっ、直人さん、好きっ、キスしてっ!」
 母は、今まで聞いたこともないくらいに高ぶった声で叫んだ。そして、またうめき声しか聞こえなくなってしまう。
 少しすると、
「大丈夫か?」
 と、心配そうな直人さんの声が聞こえてきた。
「大丈夫だよ。すごく気持ちよかった。ねぇ、まだイッてないでしょ? イッて欲しいな」
 母は、甘えた声で言う。
「わかった。奈々子、本当に好きだ」
 直人さんは、心を込めて言った。そして、また母のあえぎ声が響き始めた。
「あっ、アンッ、気持ちいい。直人さんのおちんちん、奥にギュッて当たってるの。こんなの、直人さんが初めてだよ。直人さんとするまで、こんな気持ちいいの知らなかった」
 母は、とろけたような声で言った。
「今までで、一番気持ちいいだか?」
「うん。一番だよ。こんなの知らなかった」
 甘えた声で母が言う。直人さんのは、そんなに大きいのだろうか? 僕も、ペニスは大きい方だと思う。クラスメイトの誰よりも、大きい。勃起したときのサイズを比べたことはないが、多分それなりのサイズはあると思っている。

「気持ちよかったのに、気持ちよくないフリしてただか?」
 直人さんが、そんな質問をする。
「フフ。そうだよ。だって、直人さん怖かったから」

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