前回の話

結局、さやかさんはあの後2回、僕から子種を搾り取って帰っていった。絵理奈にしきたりの説明をしてくれるだけだと思っていたけど、最初からそのつもりだったみたいだ。

僕は、さやかさんの3人の子供が、まさか全部僕の種だとは思ってもいなかった。もしかして、1人くらいはそうかもしれないと思ってはいたが、兄が一度もさやかさんに中出しをしていないなんて、想像もしていなかった。それにしても、さやかさんが淫乱になった事にも驚くが、兄が寝取られマゾみたいになってしまったことにも驚いている。
どうして、あの日以来一度もさやかさんに挿入しないのだろう? 僕には、どうしても理解できない。

でも、絵理奈が他の男に孕ませられる想像をしたとき、僕は一気に射精するほど興奮してしまった……。
そして、次の日、絵理奈が家に来た。
『私の事、嫌いにならない? 他の人とエッチしても、嫌いにならない?』
絵理奈は、真面目な顔で言った。僕は、もちろんだと答えた。
『結婚、しようね』
絵理奈は、吹っ切れたように明るい顔で言った。僕は、ありがとうと言うことしか出来なかった。
『でも、さやかさんみたいにはならないからね。隆行以外じゃ、絶対に気持ち良くならないから』
絵理奈は、そんな事を言ってくれた。僕は、そうであって欲しいと思いながらも、さやかさんがあっけなく堕ちてしまったのを見ているだけに、複雑な心境だった。でも、もしかしたら絵理奈は感じないかもしれない。そう信じたい。

それからは、本当にあっという間だった。結婚の話はトントン拍子に進み、お互いの家族を引き合わせたり、結婚式のこと、新婚旅行のこと、新居のことなどなどが決められていく。
結婚式は、僕らの希望が通り、東京で挙げることが許された。兄の時は、結婚式の当日にしきたりが発動してさやかさんの肉便器としての日常が始まった。僕らの場合は、結婚式をして新婚旅行に行くので、10日ほど余裕がある。少しは心の準備が出来るなと、胸をなで下ろしていた。
ただ、絵理奈は僕の両親に会ったときも、兄に会ったときも、さやかさんと再会したときも、その後で僕にしきたりのことを話してきたりしなかった。
と言うよりも、さやかさんに説明を受けた次の日に話題に出て以来、一度もその話をしなかった。僕は、口にするのが怖いという気持ちだったし、絵理奈も、不自然なほど口にすることがなかった……。


結婚式の前日、絵理奈は激しく僕を求めてきた。結局、3回もセックスをした。さやかは、まるで僕と2度と会えなくなるようなテンションだった。
『隆行……。愛してる。ずっと一緒にいようね』
さやかは、泣きながら言う。どんな心情なのかはわからなかったが、しきたりが彼女にプレッシャーをかけているのは間違いないだろうなと思った。

結婚式は、それなりに大きなものになった。僕の方からは両親や兄夫婦、親戚関係や父の会社の人、東京での会社の人たち、そして、漁師のセイちゃんもいた。セイちゃんは、漁師は引退して父の水産加工の方の会社を任されているそうだ。
スーツ姿のセイちゃんは、もう漁師には見えない感じだ。でも、僕の頭の中には、さやかさんに無茶ぶりをして何度も抱いていたイメージが強い……。
新婚旅行から帰ってきたら、絵理奈もセイちゃんに……。そう思うと、不安と吐き気がする。

ただ、結婚式はそんなしきたりのことなど忘れるような、感動的で良いものだった。2次会も両親も絵理奈の両親も参加し、賑やかで楽しい時間だった。そして、僕らはホテルに泊まった。明日からの新婚旅行に備え、早めに寝ようと風呂に入り、部屋着に着替え終わったタイミングで呼び鈴が鳴った。
僕は、ホテルの人かな? と、思ってドアを開けた。すると、そこにはセイちゃんがいた。

「おっ、まだ起きとったか。邪魔するで」
そう言って、部屋には行って来たセイちゃん。目が少し血走っているように見える。酔っているのは間違いないが、僕は違う意図を察し、絶望的な気持ちになっていた。

『こんばんは。今日はありがとうございます。遠くから、お疲れ様でした』
絵理奈は、丁寧に挨拶をする。屈託のない、良い笑顔だ。たぶん、しきたりのことなど頭にないと思う。セイちゃんも、あの時と比べると年を食った。すっかりと丸くなった感じだ。表情も温和になった感じだし、体型もぽっちゃりしてきた。何より、全然日に焼けていない。パッと見、優しいおじいちゃんと言ってもいいくらいな雰囲気になっている。

「邪魔して悪いね。明日から新婚旅行だろ? 少し飲もうかと思ってな」
そう言って、ワインとシャンパンのボトルを見せてくる。僕は、かなり驚いていた。セイちゃんがビールと日本酒以外を飲んでいるのは見たことがない。何より、強い訛りがなくなっている。標準語とまではいかないが、普通に何を言っているのかわかる。
水産加工の会社を任され、東京や大阪の業者と話をすることが多きなったせいかな? と、思った。

そして、ワインを飲みながら昔話が始まった。僕の小学生の頃の話を、面白おかしく話すセイちゃん。僕は、ホッとしていた。てっきり、しきたりを履行しに来たと思って緊張していた。

『船酔いするって、漁師の家に生まれたのに珍しいんじゃないですか?』
僕の船酔いのエピソードを聞いて、絵理奈が楽しそうに聞く。
「隆行は、運動も苦手だったしな。でも、頭は良かった。若とは反対だな」
セイちゃんは、兄との比較をしながら話をする。確かに、兄と僕は何かと正反対と言われることが多い。こんな風に、楽しい時間になった。僕は、本当にホッとしていた。

すると、
「あんまり邪魔しても悪いで、そろそろ始めるか。チャッチャと終わらせて、帰らせてもらうわ」
と、セイちゃんが言いながらズボンを脱ぎ始める。僕は、一気に冷水をぶっかけられたような気持ちになった。絵理奈も、まったく予想外で油断をしていたようで、口をあんぐりと開けてズボンを脱ぐセイちゃんを見つめている。

すぐにセイちゃんは下半身裸になる。でも、ペニスはまったく勃起していない。でも、その状態ですら、僕のペニスよりも太くて長い。
「もう、歳だで立ちが悪うなったわ。まずは尺八してくれるか」
セイちゃんは、訛りが少し戻ってきている。酔いのせいか、興奮のせいかわからないが、その方がしっくりくる気はする。でも、とうとう始まってしまったご奉仕の義務に、僕は軽くパニック状態だった。

絵理奈は、一気に不安そうな顔になる。そして、僕を見つめる。でも、セイちゃんはおかまいなしに、絵理奈の胸を鷲づかみにした。服の上から、絵理奈のEカップの胸を良いように揉み始めた。

『あっ、そんな……』
胸を揉まれて慌てて身体をひねろうとする絵理奈。
「ほれ、生娘じゃないんだから。早く終わらせて寝ないと、明日に触るで」
優しい口調で言うセイちゃん。でも、そんな事を言いながらも、絵理奈の胸を鷲づかみにして揉み続けている。
「良い肉付きだなや。さやかとは大違いだ。こりゃ、楽しい1年になりそうだ」
セイちゃんは、嬉しそうだ。確かに、お勤めを始めた頃のさやかさんは、痩せすぎな感じだった。

『あ、ありがとうございます。じゃあ、失礼します……』
さやかは、震える声で言う。そして、セイちゃんのまだ勃起していないペニスに、手を伸ばしていく。
絵理奈の手が、他の男のペニスに触れてしまう……。僕は、叫んで止めたい気持ちだった。でも、何も言えずに固まったようになっていた。いくら伝統のしきたりとはいえ、目茶苦茶な話だ。いまのご時世、あり得ないにも程がある。もう、ここらでやめるべきなのではないか? そんな事が頭をグルグル回る。

でも、僕が逡巡している間に、さやかの指がセイちゃんのペニスに触れてしまった……。そして、意外なほど躊躇なくペニスを握っていく。考えてみれば、絵理奈はナースなので、患者さんの男性器に触れる事もあると思う。

絵理奈は、ほとんど動揺を見せることもなくペニスを握っている。そして、そのまましごき始めた。最初から、かなり力強い動きでこすっている。
「なかなか上手いでねーか。尺八の方も楽しみだ」
セイちゃんは、期待を込めたような口調で言う。僕は、いっそこのまま手でイカせてしまえと思っていた。それで、さっさと新婚旅行のハワイに逃げてしまえと思っていた。

でも、絵理奈はそのまま顔をペニスに近づけていった。
『……失礼します。痛かったら、言って下さい』
絵理奈は、そんな事を言う。僕は、もう泣きそうだった。まだ、手でしごいただけなのにこのあとの事を想像すると、ツラい気持ちがどんどん大きくなる。

絵理奈は、大きく口を開けると、そのままセイちゃんの半分程度勃起したペニスをくわえてしまった。そして、ぎこちなくフェラチオを始める。僕は、ショックと動揺で手が震えていたが、絵理奈のフェラチオがいつもと違うなと思っていた。いつもそれほど上手なわけではないが、今日はいつも以上にぎこちない感じだ。
「もっと大きく口開けれ。歯があたっとるぞ」
セイちゃんは、少し顔をしかめて言う。
『ご、ごめんなさい。普段あんまりしないものですから……』
恵里菜はそんな事を言う。どうやら、わざと歯を当てたり、下手なフリをしているようだ。

しばらくそんな事が続く。何度かセイちゃんが歯が当たることを指摘していたが、少し苛立った感じで、
「今度当てたら、前歯抜くでな。前田のところの嫁みたいに、インプラントになるぞ」
と、言ってきた。僕は、ドキッとした。前田さんの奥さんは、凄く綺麗な人だ。50歳過ぎにはとても見えない若々しいルックスで、前歯がやたらと白いのが印象的な奥さんだ。まさか、それがインプラントとは想像もしていなかった。
前田さんの奥さんは、むかし東京の金融機関で勤めていたそうで、知的なイメージがする人だ。なので、知恵を働かせていまの絵理奈と同じようなことをしたのだと思う。その結果、前歯を抜かれてしまったみたいだ。

『ご、ごめんなさい。気をつけます』
絵理奈は、顔面蒼白だ。ストレートな脅し文句に、恐怖を感じているようだ。そして、絵理奈のフェラチオは丁寧になった。

『やれば出来るでねーか。ほら、金玉も舐めれ」
セイちゃんは、容赦なく指示をする。絵理奈は、おっかなびっくりという感じで、おずおずとセイちゃんの睾丸を舐め始めた。こんな事は、僕でもしてもらったことがない。と言うよりも、睾丸を舐めて欲しいと思ったことは一度もない。

「おぉ、気持ち良い。上手でねーか」

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